Commit 4e208b5c by o.kimura

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<p class="study03-1_gray">
尾家先生のご研究をご紹介したサイトはこちらから<br>
<a href="/sp/trend/study/study02-4.php">排便後の手指汚染についての実験的検討 ― 温水洗浄便座の使用の有無による比較 ―</a>
<a href="/sp/trend/study/study02-7.php">温水洗浄便座(トイレのおしり洗浄機能)の使用の有無による排便後の手指への微生物汚染</a>
<a href="/sp/trend/study/study02-7.php"><br><br>温水洗浄便座(トイレのおしり洗浄機能)の使用の有無による排便後の手指への微生物汚染</a>
</p>
</div>
</div>
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<div class="section">
<div class="content">
<h1 class="pt">
温水洗浄便座の吐水の微生物水準:生菌数、従属栄養細菌数に影響を与える要因、及び緑膿菌の挙動とその由来に関する調査研究
温水洗浄便座(トイレのおしり洗浄機能)の使用の有無による排便後の手指の微生物汚染
</h1>
<p>ハイライト:トイレのおしり洗浄機能を利用することは、糞便由来の微生物の手指への付着を減らし、手指衛生の維持に効果的です。</p>
<br>
<div class="box">
<em>研究名:</em>
<p>温水洗浄便座の吐水の微生物水準:生菌数、従属栄養細菌数に影響を与える要因、及び緑膿菌の挙動とその由来に関する調査研究</p>
<p>温水洗浄便座使用の有無による排便後の手指の微生物汚染</p>
</div>
<div class="box">
<em>研究機関:</em>
<p>
北里大学、慶應義塾大学<br>
研究代表者<br> 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学名誉教授<br> 大前 和幸<br>
実施責任者<br> 北里大学医療衛生学部講師<br> 伊与 亨<br>
研究関係者<br> 東邦大学医学部社会医学講座衛生学分野准教授<br> 朝倉 敬子他
山口東京理科大学 宇部フロンティア大学<br>
研究代表者  山口東京理科大学薬学部教授  尾家 重治<br>
研究関係者  山口東京理科大学薬学部教授  河合 伸也
</p>
</div>
<div class="box">
<em>目的:</em>
<p>前回調査で大学キャンパス内トイレの温水洗浄便座127基の衛生状態について断面研究を行ない、生菌数、従属栄養細菌数、緑膿菌、残留塩素等の関係について明らかにした。 今回、継続して長期間にわたる縦断的な調査研究を行ない、微生物指標の挙動および緑膿菌の由来等について調査し、温水洗浄便座の適切な微生物学的評価を進めた。</p>
<p>温水洗浄便座は、世界中で人気が高まっている。しかし、排便後の手指の微生物汚染防止における温水洗浄便座の有効性に関する研究は実験室レベルですでに行われているものの、温水洗浄便座を実際のトイレで使用した場合に、手指衛生に影響を及ぼすかどうかは不明であった。そこで、実際の排便後に温水洗浄便座の使用有無による手指の微生物汚染を比較する調査を行った。</p>
</div>
<div class="box">
<em>方法:</em>
<p>大学キャンパス内トイレの温水洗浄便座(男性用12基、女性用1基)について、長期(約5年間)にわたり縦断的調査研究を実施した。<br>
&#9312;吐水細菌調査(残留塩素、生菌数、従属栄養細菌数、緑膿菌、大腸菌、腸球菌)<br>
&#9313;緑膿菌の消長調査、POT型分類調査<br>
&#9314;緑膿菌の由来調査(製品分解調査、精密濾過膜設置等による緑膿菌調査)。</p>
<p>看護学生32名(男17名、女15名、18~26歳)の参加の下、温水洗浄便座使用の有無による排便後の手袋付着微生物数を調べた。実験参加者は二重にした手袋を装着してトイレットぺーパーで拭き取りを行い、外側手袋に付着した菌数を調べた。この際、ストップウォッチで洗浄時間を測り、水勢設定を記録した。</p>
</div>
<div class="box">
<em>結果:</em>
<p>前回調査で緑膿菌が検出された貯湯式2基から緑膿菌が検出され、特に1基では、約2年間検出された。残留塩素は0.1〜0.15 mg/L、生菌数は1CFU/mL以下、従属栄養細菌数が2×10<sup>4</sup>CFU/mL程度であり、残留塩素と従属栄養細菌数の間に弱い負の相関関係が認められた。瞬間式の吐水の残留塩素、生菌数、従属栄養細菌数を比較したところ、貯湯式に比べ残留塩素は増加、従属栄養細菌数は減少(P<0.01)、生菌数は1CFU/mL以下であった。緑膿菌の由来調査では、定常的に吐水から緑膿菌が検出された貯湯式1基は水道配管側のフィルタ付近、貯湯タンク、吐水から緑膿菌が検出され、その後、精密濾過膜設置を追加してからは、その上流からのみ定常的に高濃度の緑膿菌が検出された。瞬間式1基ではノズル先端や吐水から緑膿菌が検出され、POT値は精密濾過膜設置上流で検出された緑膿菌のPOT値とは異なっていた。</p>
<p>おしり洗浄の水勢設定では被験者7名が「強」を、18名が「中」を、7名は「弱」を選択、洗浄時間では6名がは5~15秒間、20名が20~30秒間、3名が0~50秒間、3名が60~80秒間で使用した。排便後の手袋に付着する微生物量は、温水洗浄便座を使用した場合に有意に減少し、32名のうち21名(65.6%)は10%未満、8名(25%)は1%未満、2名(6.3%)は0.1%未満の汚染菌量となった。汚染菌量の平均値±標準偏差は、温水洗浄便座の非使用時で39,499.3±77,768.3cfu/手袋、使用時で4,146.9±11,427.7cfu/手袋であった。</p>
</div>
<div class="box">
<em>結論:</em>
<p>長期間にわたる縦断的研究で、温水洗浄便座の吐水中の生菌数は貯湯式・瞬間式ともに1CFU/mL以下、従属栄養細菌数は貯湯式が10<sup>4</sup>CFU/mL程度、瞬間式が10<sup>3</sup>CFU/mL程度で、残留塩素と従属栄養細菌数は弱い負の相関関係が見られた。温水洗浄便座の吐水から検出された緑膿菌は、糞便由来と水道水由来であると推察され、水道水由来緑膿菌のPOT値は同じで、糞便由来はばらつきがあった。そして、いずれの由来の緑膿菌でも多剤耐性は示さなかった。以上のことから、温水洗浄便座の吐水の微生物水準は、総括的な衛生的安全性が維持されていることが示された。</p>
<p>温水洗浄便座の使用は、排便後の手指の微生物汚染の低減に有効であることが実証された。ノロウイルスに感染または不顕性感染の食品取扱い者が、トイレを使用した後に手指を十分に洗わなかったり消毒を行わない場合、その後に取扱った食物に起因するアウトブレイクが発生している。また、下痢のアウトブレイクは主に手指汚染が原因であって、糞便・経口の感染経路を遮断するという観点から、排便後の手指衛生(手洗い、手指消毒)のみならず、排便時に手指の糞便汚染を可能な限り防止することも重要である。本研究から温水洗浄便座が手指の糞便汚染を低減させ、腸管感染の伝播防止に有効なことが判明した。</p>
</div>
<div class="box">
<em>掲載:</em>
<p>
学術論文はJournal of Water and Health vol.16,No.3 Jun 2018:346-358に掲載<br>
詳細は<a href="https://iwaponline.com/jwh/article/16/3/346/39092/Microorganism-levels-in-spray-from-warm-water" target="_blank">こちら(外部サイト)</a>をご覧ください。
学術論文はJournal of Water and Health vol.20, Issues 1 Jan. 2022:271-275に掲載<br>
詳細は<a href="https://iwaponline.com/jwh/article/20/1/271/86148/Microbial-contamination-of-hands-with-or-without" target="_blank">こちら(外部サイト)</a>をご覧ください。
</p>
</div>
</div>
......
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<h2 class="pt">温水洗浄便座の使用と手指衛生に関する研究</h2>
<ul>
<li><a href="/sp/trend/study/study02-4.php">排便後の手指衛生についての実験的検討 ― 温水洗浄便座の使用の有無による比較 ― (2018年3月受理)</a></li>
<li><a href="/sp/trend/study/study02-7.php">温水洗浄便座(トイレのおしり洗浄機能)の使用の有無による排便後の手指への微生物汚染 - (2021年12月受理)</a></li>
</ul>
</div>
</div>
......
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